貴女と世界を壊したい
授業の終わった放課後、構内のカフェでぼんやりとパソコンを見つめながら、私は昨日のサークルのことを考えていた。
“……ね、綾瀬さんのこと、咲って呼んでもいい?”
あの子、目をキラキラさせていたな……。
ふわっとした栗色の髪にピンクを基調としたさり気ないメイク。優しくか弱く甘めな雰囲気でふわりとした笑顔。
すごくいい子そうだし、しかも正直結構可愛い。
何回かサークルに来ていてバスケが上手だし、サークルでも友達は欲しかったから、仲良くなれたのはすごく嬉しい。
けど……。
「初っ端だからってちょっと外面作りすぎたかなぁ……。」
自分に向けられたキラキラした目を思い出す。
あれは、私を“いい人”だと思っている目だ。