あふれるほどの愛と涙を、キミに。

また授業が終わってからのこと。



「ねえねえ、本当にさぁ、うるさい」



「うるさいって言われてんのわからないの?」



授業が終わり、近くにいる女子達がわたしを囲うようにそう言ってきた。



「ごめんなさい」



謝ることしかできない。



「それ以上謝らなくていいんだけどさ、いつも急に叫ぶのやめてくれない?」



できない。



「気を付けてみる」



それしか言えない。



「あんた達、どうして集団で言うの? そうやって囲うように責めるのも違うでしょ」



双葉の声がした。
後ろで、いつの間にか双葉がそう言ってくれていたのだ。



「犬飼さんからも言ってやってよ、親友でしょ。親友だからこそ、人に迷惑かけてるところを正してあげるのが大事だと思うんだけど」



双葉まで責められているのが、本当に嫌だ。



「あのね!」



双葉は、自分の声に怒気を含めた。



「あんた達、そうやって蕾を責めてるけどさ。考えないの? こういうことをするには何か事情があるって」



「は? 意味わかんない」



「親友もこんなんじゃダメだねぇ」



女の子達は、わたしから離れて行った。




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