どうにもこうにも~出会い編~
「今日はいつもより早く上がらせてもらったんです。今日は会社お休みだったんですか?」
「午前中だけ仕事でした。午後は本を読んだり買い物に行ったりしてましたね」
そう言えば彼の私服を見たのは初めてだった。それでもワイシャツとベストにチノパンという格好ではあるが。
「西島さん、料理上手そうですね」
「まぁ一人暮らしが長いですから。それなりに作りますよ」
「恋人、とか、いないんですか?」
「もう5年はいないですね。さすがにこの年ですから、半ば諦めてますよ」
彼は寂しげに笑った。
「もったいないと思うんですけどね。西島さんみたいな人が結婚していないなんて」
「はは、どうでしょうねぇ。あ、つまみもありますよ」
と言って袋から取り出したのはさきイカだった。
「いただきます」
「ああ、あんまり遅くなってはいけませんね。こんな中年男と公園でビールを飲んでるなんて彼氏に知られたら怒られるでしょう」
「え?彼氏なんていませんよ」
彼は目を見開いて一瞬硬直して慌てた口調で言った。
「それはそれは失礼しました」
逆になんで彼氏がいると思ったのか。
「午前中だけ仕事でした。午後は本を読んだり買い物に行ったりしてましたね」
そう言えば彼の私服を見たのは初めてだった。それでもワイシャツとベストにチノパンという格好ではあるが。
「西島さん、料理上手そうですね」
「まぁ一人暮らしが長いですから。それなりに作りますよ」
「恋人、とか、いないんですか?」
「もう5年はいないですね。さすがにこの年ですから、半ば諦めてますよ」
彼は寂しげに笑った。
「もったいないと思うんですけどね。西島さんみたいな人が結婚していないなんて」
「はは、どうでしょうねぇ。あ、つまみもありますよ」
と言って袋から取り出したのはさきイカだった。
「いただきます」
「ああ、あんまり遅くなってはいけませんね。こんな中年男と公園でビールを飲んでるなんて彼氏に知られたら怒られるでしょう」
「え?彼氏なんていませんよ」
彼は目を見開いて一瞬硬直して慌てた口調で言った。
「それはそれは失礼しました」
逆になんで彼氏がいると思ったのか。