若旦那様は愛しい政略妻を逃がさない〜本日、跡継ぎを宿すために嫁入りします〜
「ではもう一度着てみましょう。長襦袢まで脱いでくださいね」
私は帯を外し、言われた通りに長襦袢だけの姿になり、翠子さんに教えてもらいながら再び着物を着始めた。
おばあさまが戻ってきたとき、私は二回目の着付けを終えたところだった。
おばあさまは私の着物姿をちらりと見ただけでデスクへ行き、電話をかけ始める。
合格点をもらえたのかな。
その場に散らばったものを片づけていると、電話を終わらせたおばあさまが私を呼ぶ。
「澪緒さん、お客さまにお見せした反物が商談ルームにあるから、それを巻いて直治常務に戻す場所をお聞きなさい」
「はい」
「翠子さん、商談ルームへ案内して」
「かしこまりました。若奥さま、こちらの草履をお使いください」
クリーム色の草履を履いた私を、翠子さんは商談ルームへ連れていく。
商談ルームの大きなテーブルの上には所狭しと、反物が広げられていた。
私は帯を外し、言われた通りに長襦袢だけの姿になり、翠子さんに教えてもらいながら再び着物を着始めた。
おばあさまが戻ってきたとき、私は二回目の着付けを終えたところだった。
おばあさまは私の着物姿をちらりと見ただけでデスクへ行き、電話をかけ始める。
合格点をもらえたのかな。
その場に散らばったものを片づけていると、電話を終わらせたおばあさまが私を呼ぶ。
「澪緒さん、お客さまにお見せした反物が商談ルームにあるから、それを巻いて直治常務に戻す場所をお聞きなさい」
「はい」
「翠子さん、商談ルームへ案内して」
「かしこまりました。若奥さま、こちらの草履をお使いください」
クリーム色の草履を履いた私を、翠子さんは商談ルームへ連れていく。
商談ルームの大きなテーブルの上には所狭しと、反物が広げられていた。