若旦那様は愛しい政略妻を逃がさない〜本日、跡継ぎを宿すために嫁入りします〜
そっか……日本では揃えるのがマナーだったっけ。
「ありがとうございます」
お礼を伝える私に、前を歩く江古田さんは前を向いたまま頭を下げる。
廊下は歩を進めるたびにギシ、ギシと鳴る。
江古田さんは突き当たりのドアがお風呂場と洗面所だと教え、手前の階段を上がっていく。そこにはドアがふたつ並んでいた。
「左側のドアが旦那さまのプライベートなリビング、右手が書斎でございます」
江古田さんはリビングのドアを開けて中へ私を促す。
そこはソファセットと大きなテレビ、オーディオセットがあるだけ。和モダンでまとめられているが、少し殺風景な印象を受ける。
リビングにはドアがあって、そちらは絢斗さんの書斎だと教えてくれる。廊下とリビング、どちらからでも入れる造りのようだ。
再び廊下に出て進むとまたドアがあった。
「こちらがお部屋になります。お隣が若旦那さまの寝室です。では、のちほどお荷物をお持ちします」
「ありがとうございました」
去っていく江古田さんを見送ってから入室する。
「ありがとうございます」
お礼を伝える私に、前を歩く江古田さんは前を向いたまま頭を下げる。
廊下は歩を進めるたびにギシ、ギシと鳴る。
江古田さんは突き当たりのドアがお風呂場と洗面所だと教え、手前の階段を上がっていく。そこにはドアがふたつ並んでいた。
「左側のドアが旦那さまのプライベートなリビング、右手が書斎でございます」
江古田さんはリビングのドアを開けて中へ私を促す。
そこはソファセットと大きなテレビ、オーディオセットがあるだけ。和モダンでまとめられているが、少し殺風景な印象を受ける。
リビングにはドアがあって、そちらは絢斗さんの書斎だと教えてくれる。廊下とリビング、どちらからでも入れる造りのようだ。
再び廊下に出て進むとまたドアがあった。
「こちらがお部屋になります。お隣が若旦那さまの寝室です。では、のちほどお荷物をお持ちします」
「ありがとうございました」
去っていく江古田さんを見送ってから入室する。