キミに幸せの花束を
いや全然大丈夫じゃないだろ。
足取りふらふらしてるし…
「とりあえず座れ」
俺の座っているソファの隣に強制的に座らせた。
ちょこんと座る恋莉は気まずそうに俯いている。
見ると瑞希も気まずそうに視線を左右に動かしていた。
「さっきどうして嘘をついた?」
「知られたく、なかったんです…」
「…彼氏にやられたんだろ?」
恋莉はコクンと小さく頷いた。
「は…?彼氏にってどういうことだよ姉ちゃん!」
「えっと…なんでもないよ?」
なんでもなくはないだろ…目泳ぎすぎ。
でも何でそんなに頑なに理由を言おうとしないんだ?
そう考えてる時、着信音が鳴り響いた。
俺じゃねぇし、メンバーの奴らでもないらしい。
そんな様子を見て恋莉が慌ててスマホを取り出した。
たぶん彼氏だよな…
「もしもしっ…悠斗さんごめんなさい、今すぐ帰ります…!」
恋莉の口から他の男の名前が出ると胸がモヤモヤする。
他の男のものなんだと思い知らされるようでムカつく。
それにさっきから思ってたが…なぜ逃げない?
電話を切り、ありがとうございましたと言って慌ててドアを開ける恋莉の手を掴む。
「何でそんな奴のもとにわざわざ帰るんだ?…そんなにその男を愛してるのか?」
恋莉はゆっくりと目を伏せた後、笑顔でぽつりと呟いた。
「世界で1番………大嫌い、ですよ」
その笑顔は儚くて今にも壊れてしまいそうなほどだった。
するりと抜けていった白く華奢な手の温もりだけが虚しく残っていた。
足取りふらふらしてるし…
「とりあえず座れ」
俺の座っているソファの隣に強制的に座らせた。
ちょこんと座る恋莉は気まずそうに俯いている。
見ると瑞希も気まずそうに視線を左右に動かしていた。
「さっきどうして嘘をついた?」
「知られたく、なかったんです…」
「…彼氏にやられたんだろ?」
恋莉はコクンと小さく頷いた。
「は…?彼氏にってどういうことだよ姉ちゃん!」
「えっと…なんでもないよ?」
なんでもなくはないだろ…目泳ぎすぎ。
でも何でそんなに頑なに理由を言おうとしないんだ?
そう考えてる時、着信音が鳴り響いた。
俺じゃねぇし、メンバーの奴らでもないらしい。
そんな様子を見て恋莉が慌ててスマホを取り出した。
たぶん彼氏だよな…
「もしもしっ…悠斗さんごめんなさい、今すぐ帰ります…!」
恋莉の口から他の男の名前が出ると胸がモヤモヤする。
他の男のものなんだと思い知らされるようでムカつく。
それにさっきから思ってたが…なぜ逃げない?
電話を切り、ありがとうございましたと言って慌ててドアを開ける恋莉の手を掴む。
「何でそんな奴のもとにわざわざ帰るんだ?…そんなにその男を愛してるのか?」
恋莉はゆっくりと目を伏せた後、笑顔でぽつりと呟いた。
「世界で1番………大嫌い、ですよ」
その笑顔は儚くて今にも壊れてしまいそうなほどだった。
するりと抜けていった白く華奢な手の温もりだけが虚しく残っていた。