キミに幸せの花束を
あれ…?3人とも顔が真っ赤…


もしかして…!


「私の風邪うつっちゃった?」


申し訳なくて少し泣きそうになりながら背の高い3人を見上げて聞いた。


「いやいや!大丈夫だよ〜!///」


「そんなことないので安心してくださいね?///」


「俺たちめっちゃ元気だから!///」


すごい勢いで言う3人に圧倒されながらも、なんともないみたいで少し安心したけど…あれ?


さっきまで真っ赤な顔をしていた斗真くんと周くんは今度は真っ青な顔をしていた。


振り返ってみると、すごく怖い顔をした類がいた。


「恋莉…来い」


なんだか逆らわない方がいい気がして素直に類のそばに行く。


「類どうしたの…?」


「…なんもねぇ」


プイッと横を向いてしまった類の表情は分からない。


私なにかしちゃったのかなぁ?


「類は嫉妬してるだけですよ」


クスクスと笑いながら言う直くん。


「僕たちがずっと恋莉さんと話していたからヤキモチを妬いたんですよ」


「余計なこと言うんじゃねぇ…そんなことよりもう来るから準備しろよ」


「誰か来るの…?」


ちょっと不安だなぁ…


顔に出ていたのか、類は優しく笑って私の頭を撫でた。


「神竜の初代の方たちが来るだけだ。皆いい人だから心配すんな」


神竜の初代…


懐かしい響きに少し悲しくなる。


「…うん」


その懐かしい響きに私は曖昧な返事しかできなかった。


──────


皆と話していると、下が騒がしくなった。


もしかして来たのかな?


「総長!初代の方たちがお見えになりました」


「あぁ…今行く」


下っ端さんが報告に来てくれた後、皆は下に降りて行ってしまった。


類は私の隣で手を握ってくれている。


「恋莉…佐伯 悠斗のこと、初代の方たちと話し合おうと思ってるんだがいいか?」


「初代の方たちと…?」




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