キミに幸せの花束を
「俺たち全国No.1だからさ、媚び売ってくる奴が多いんだよ〜」


そう教えてくれた金髪の男の子はチャラくて何だか色気?があって女の子慣れしていそうな感じ。


へぇ〜…


私にはよく分かんないけれど…


「お前…名前は?」


睨んできた人がそう聞いてきた。


さっきは怖くてあんまり顔が見られなかったけど5人の中では1番かっこいいのかなぁ…?


黒髪がすごく似合ってる。


でもちょっと俺様って感じがするなぁ…


「私は一ノ瀬 恋莉です…」


名前を言った途端ずっと黙っていた人が急に立ち上がった。


初めて目が合ったその人を見て思わず声が出そうになった。


もう2度と会わないと決めていた……瑞希だったから。


「姉ちゃん…?」


泣きそうな顔をしてこちらを見る瑞希。


その顔は最後に見た時よりも大人びていて、背も私よりずっと大きくなっていた。


瑞希って呼びたい。


今までごめんねって言って抱きしめてあげたい。


それが叶わないのが酷くもどかしい。


「今までどこに行ってたんだよ…!」


そう叫ぶ瑞希の顔は悲痛に溢れていた。



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