キミに幸せの花束を

あれから数日後、学校に行って保健室で寝ていたら昨日睨んできた人が入ってきた。


もう会わないように保健室を選んだのに…私はとことん運がないみたい。


私の寝ていたベッドにドカッと座って何か言いたそうにこちらを見た。


「…何か用でしょうか?」


「お前は、何を抱えているんだ?」


「…ッ」


図星をついたその言葉に私は思わず目を見開いた。


彼の全てを見透かすような瞳が、私を捕らえて離さない。


この瞳は何だか苦手…


「名前も知らない人に教える義理はないでしょう?」


「…如月 類だ」


そう言った睨んできた人…如月さんは質問に答えろよ、と言った。


「別に何もないですよ?」


ニコッと慣れた作り笑いをしようとしても上手くいかない。


「じゃあ何で泣いてたんだよ」


「え…」


「昨日、屋上から出てく時に言っただろ?泣きながらごめんって」


まさか聞かれてたなんて…


言い訳を頭の中でぐるぐる考えていたら、突然腕を掴まれた。


「痛ッ…」


腕にも殴られた傷やアザはあるからそんなに強く掴まれなくても痛みが酷く、思わず顔をしかめた。



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