エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
それに『約束』だとはいえ、やっぱり大事にしようとしてくれていることに関しては、素直に嬉しい。
たとえそれが、同期である私に対しての気遣いであったとしても。
窪塚にしてみれば無意識なんだろうけど、こういうとこ本当にズルいって思う。
アメとムチってこういうことなのかな?
落胆した分、嬉しくなっちゃったじゃないか。
あんまり嬉しかったもんだから、どさくさ紛れに自分から窪塚の胸にギュッて抱きついちゃってるし。
窪塚も言ってたけど、身体の相性が良すぎるのも考えものだ。
あんまり心地が良すぎるもんだから、もうこのままずっとこうしてくっついていたくなる。
ーーこれはもう重症だな。
おそらくもう手遅れで、手の施しようもないくらいの末期に違いない。
想いを自覚したのが遅かったせいか、窪塚のことをずいぶんと好きになってしまっているらしい。
ーーこの無自覚天然女ったらしめ。
こうなったら、セフレとしてとことん付き合ってやろうじゃないか。
そしていつの日にか絶対に振り向かせてみせるんだから。