エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 生まれて初めて、本気で好きになった人である窪塚からの言葉はどんなモノであっても、特別で、どんなモノよりも、この胸を熱くする。

 窪塚への想いが溢れ出してもう止まりそうにない。

 気づけば口からも、窪塚への想いが溢れ出てしまっていた。

「私は、こんなんじゃ全然足りない。もっともっと窪塚のことを近くで感じたいし、私のことももっともっと近くで感じて欲しい。夢じゃないんだって思えるくらい、今すぐに窪塚で一杯満たして欲しいって思っちゃうくらい窪塚が好き。大好き」

 私の言葉を耳にした途端、窪塚の身体が硬直する様がピッタリと重なりあった身体から伝わってくる。

 そしてすぐに、ハッとした様子の窪塚から、

「俺も。俺ももっともっと近くで鈴のことを感じたいし、俺のことも近くで感じて欲しい。夢じゃないって思えるくらい一杯満たしたい。それくらい鈴が好きだ。大好きだ。もう一生離したくない。愛してる」

 私が放った熱量よりももっともっと熱のこもったモノが戻ってきた。

 所詮はただの言葉にすぎない。

 心なんて伴っているかなんて証明のしようもない。

 けれども心から通じ合えているような気がしてくるのだから、恋の威力というものは本当に不思議なものだ。

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