エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
その合間にも、窪塚は私の額や頬というように顔の至る所に優しくも甘やかなキスの雨を絶えず降らせてもくれていた。
「鈴、キツくないか?」
「ううん。すっごく……幸せ」
なんだかようやく本来自分のあるべきところに戻ってこられたような気がして。
もう胸が一杯で、どうにも嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。
あんまり心地がいいものだから、いまにも蕩けてしまいそうで、とろんとしたまま夢見心地でまどろんでいると。
「……くっ、……悪い。動くぞ」
私のナカの窪塚がドクンと大きく脈動し最大限に猛々しい反応を示すと同時に、端正な顔を歪ませた窪塚が苦しげに呻いた。
どうやら一刻の猶予もないらしい。
こうやって余裕がないながらもギリギリまで私のことを優先してくれている窪塚のことが、愛おしくて愛おしくて、どうにも堪らない気持ちになってくる。
そう思うと余計に、奥深くまで受け入れている窪塚自身のことを無意識にぐいぐい締め付けてしまっているようだ。
「……あぁっ、こら、そんな締め付けんなってッ」
そのことで、いよいよ切羽詰まったように苦悶の表情で眉をしかめながら窪塚にそう訴えられたところで、私にはコントロールできるはずもなく。
ーーそんなこと言われても、困るんだけど。
そうは思いつつも、現状を窪塚にもなんとかわかってもらおうと、
「だ、だって、しょうがないでしょッ。気持ちいーんだもんッ。なんか、いつもより大きい気がするし」
唇を尖らせつつ私は窪塚にぎゅぎゅっとしがみつき、そう言って返すほかなかった。
「無邪気に可愛いことばっか言いやがって。くそっ」
けれど、相変わらず余裕なさげな窪塚からそんな声が聞こえてきたと思ったときには。
「ーーあっ……やぁんッ!」
またまたナカの窪塚自身が大きく脈動して急激に圧迫されたことにより、思った以上に感じ入ってしまった私は軽く達してしまうのだった。