君との恋の物語-Reverse-
『ねぇ、風邪ひくよ?』
しばらく黙っていたけど、さすがに見過ごせなくなった。振り返ったさぎりは悲しそうな顔していた。
大丈夫だよ。簡単なことだから。
「私、君の彼女に相応しくない‥」
違う。
『そんなことないよ。俺がこんなにさぎりを好きなのに、なんで相応しくないんだよ』
本心。
「だって‥すごく不安そうだったから‥」
それも本心だよ。だけど
『さぎり。それはね、さぎりのことが本当に好きだからだよ。逆に言うと、この不安は、さぎりにしか消せないんだ。自分でなんとかしたいけど、できないんだ。』
対等でありたいんだ。
「私も、本当に君が好きだよ。それじゃ足りないの‥?」
はっきり言おう。
「足りないよ。」
想いだけでは。
「なにが‥足りないの?」
考えてみてほしい。
『さぎりと俺の違い、なにかわかる?』
振り返ってほしい。あの日からの3ヶ月を。
「違い‥なんだろ‥?」
どう言えば。。そうか!そのままだ。
『具体的に言えば、俺はしているけど、さぎりはしていないこと。』
「告白のこと?」
いや、それは
『それもそうだけど、今日誘ってくれたのは、告白の変わりだろ?だとしたら別のことじゃないか』
否定しない。ということは、やっぱり今日誘ってくれたのは。。。
「あ!」
ん?
「あ!」
え?
もしかして
『気付いた?』
「君を‥名前で呼んでない‥」
そう!それだよ!
『よくわかったね。さすが!』
一気にテンションが上がった。単純だな。男って。
「ごめん‥全然気づかなかった‥。君って呼びなれてしまったから‥。」
わかってるよ
『いや、いいんだけど、やっぱり名前って特別じゃない?俺だけの物だし。だから、例え苗字でも、ちゃんと呼んでもらってる前田に、ちょっと妬いてた‥。ごめん。』
本当は他にも理由があるけど、それはいい。
今は気付いてくれただけで十分だ。
「い、いや、私こそごめん‥ちゃんと名前で呼んでなくて‥しかも、気づけなくて‥」
気付いてくれたからいいよ。それより
『大丈夫?顔赤いけど‥熱っぽい?』
恥ずかしいんだろうなぁ。
「だ、大丈夫!全然大丈夫!!」
真っ赤だけどな笑
『そ、そう?‥えっと、ごめん。なんか言ったらちょっとすっきりしてしまった‥えっと、でも、時々は名前で呼ばれたいなぁなんて‥』
これははっきり俺からも言わないとな。
「〇〇‥」
なっ!いきなり??
『え?』
もう一回呼んでくれ!
「〇〇!」
『お!?』
いや、からかってる訳じゃない。
嬉しいんだよ。
「恥ずかしい!本当に恥ずかしいけど、なんとか呼べるようにする!だから不安にならないで、私が好きなのは、〇〇だけ!!」
顔文字にするとこんな感じ(>_<)になってるけど。
さぎりが。。。すごく必死だ。
ごめん。こんな小さなことで。
『あ、ありがとう‥ごめんね、こんな小さなことで妬いて‥』
気付いたら抱きしめていた。
本心が言葉じゃなくて行動に変わった。
「私こそごめんね‥君のこと、ちゃんと考えられてなくて‥」
お互い様だろう。
「私も一つお願いしていい?」
『え?うん。いいけど‥』
木村さんでしょ?
「木村結さんの話ばっかりしないでほしい‥綺麗な声だし、歌上手だから私も好きだけど、君が夢中になりすぎたら私は嫌いになっちゃいそうだから‥」
やっぱりね。
『わかってるよ。』
それは、
『前田の件の、仕返し。』
「〇〇って、ちょっと意地悪だよね‥」
自分でも仕返しだと気付いのは、昨日だけどね笑
『そうだな。でも、こうしてる時なら、冗談で済むだろ?』
少なくとも俺は安心している。なにも怖くない。そうだ。離れたくないなら、離さなければいいんだな。
「雨もいいかも‥。」
え?
『ん?あれだけ嫌いだったのに?』
あぁ。。
「傘の中で、〇〇がぎゅーってしてくれるから」
うん。雨も、悪くないな。
男って面倒くさいなぁ。
よくプロポーズのシーンなんかで、「僕が必ず幸せにします!」とか言うけど、多分男が女に幸せにしてもらうんだろうなって思う。
その考え方に至ったのは、今回の話がきっかけだな。
これだけではっきりわかった訳じゃないけど、ここから少しずつ考えるようになった。
それに、考えは言わないと伝わらないんだと思った。だから、我慢し過ぎて相手の気持ちを考えられなくなる前に、もっと言えば言葉を選べるうちにちゃんと話し合いをした方がいいんだよなぁ。
俺達は、今回のことをきっかけによく話し合うようになって、今では大きなケンカはほとんどなくなった。
本心を言うことは、すごく大事だ。良いことも、悪いことも。
今回の話は、俺達が少し大人になるきっかけとなった大事な時期として、語らせてもらうことにしました。
前半はかなり険悪だけど、今となってはいい思い出だよ!
それにしても、あの時のさぎりの顔は可愛かったなぁ。笑
(>_<)
しばらく黙っていたけど、さすがに見過ごせなくなった。振り返ったさぎりは悲しそうな顔していた。
大丈夫だよ。簡単なことだから。
「私、君の彼女に相応しくない‥」
違う。
『そんなことないよ。俺がこんなにさぎりを好きなのに、なんで相応しくないんだよ』
本心。
「だって‥すごく不安そうだったから‥」
それも本心だよ。だけど
『さぎり。それはね、さぎりのことが本当に好きだからだよ。逆に言うと、この不安は、さぎりにしか消せないんだ。自分でなんとかしたいけど、できないんだ。』
対等でありたいんだ。
「私も、本当に君が好きだよ。それじゃ足りないの‥?」
はっきり言おう。
「足りないよ。」
想いだけでは。
「なにが‥足りないの?」
考えてみてほしい。
『さぎりと俺の違い、なにかわかる?』
振り返ってほしい。あの日からの3ヶ月を。
「違い‥なんだろ‥?」
どう言えば。。そうか!そのままだ。
『具体的に言えば、俺はしているけど、さぎりはしていないこと。』
「告白のこと?」
いや、それは
『それもそうだけど、今日誘ってくれたのは、告白の変わりだろ?だとしたら別のことじゃないか』
否定しない。ということは、やっぱり今日誘ってくれたのは。。。
「あ!」
ん?
「あ!」
え?
もしかして
『気付いた?』
「君を‥名前で呼んでない‥」
そう!それだよ!
『よくわかったね。さすが!』
一気にテンションが上がった。単純だな。男って。
「ごめん‥全然気づかなかった‥。君って呼びなれてしまったから‥。」
わかってるよ
『いや、いいんだけど、やっぱり名前って特別じゃない?俺だけの物だし。だから、例え苗字でも、ちゃんと呼んでもらってる前田に、ちょっと妬いてた‥。ごめん。』
本当は他にも理由があるけど、それはいい。
今は気付いてくれただけで十分だ。
「い、いや、私こそごめん‥ちゃんと名前で呼んでなくて‥しかも、気づけなくて‥」
気付いてくれたからいいよ。それより
『大丈夫?顔赤いけど‥熱っぽい?』
恥ずかしいんだろうなぁ。
「だ、大丈夫!全然大丈夫!!」
真っ赤だけどな笑
『そ、そう?‥えっと、ごめん。なんか言ったらちょっとすっきりしてしまった‥えっと、でも、時々は名前で呼ばれたいなぁなんて‥』
これははっきり俺からも言わないとな。
「〇〇‥」
なっ!いきなり??
『え?』
もう一回呼んでくれ!
「〇〇!」
『お!?』
いや、からかってる訳じゃない。
嬉しいんだよ。
「恥ずかしい!本当に恥ずかしいけど、なんとか呼べるようにする!だから不安にならないで、私が好きなのは、〇〇だけ!!」
顔文字にするとこんな感じ(>_<)になってるけど。
さぎりが。。。すごく必死だ。
ごめん。こんな小さなことで。
『あ、ありがとう‥ごめんね、こんな小さなことで妬いて‥』
気付いたら抱きしめていた。
本心が言葉じゃなくて行動に変わった。
「私こそごめんね‥君のこと、ちゃんと考えられてなくて‥」
お互い様だろう。
「私も一つお願いしていい?」
『え?うん。いいけど‥』
木村さんでしょ?
「木村結さんの話ばっかりしないでほしい‥綺麗な声だし、歌上手だから私も好きだけど、君が夢中になりすぎたら私は嫌いになっちゃいそうだから‥」
やっぱりね。
『わかってるよ。』
それは、
『前田の件の、仕返し。』
「〇〇って、ちょっと意地悪だよね‥」
自分でも仕返しだと気付いのは、昨日だけどね笑
『そうだな。でも、こうしてる時なら、冗談で済むだろ?』
少なくとも俺は安心している。なにも怖くない。そうだ。離れたくないなら、離さなければいいんだな。
「雨もいいかも‥。」
え?
『ん?あれだけ嫌いだったのに?』
あぁ。。
「傘の中で、〇〇がぎゅーってしてくれるから」
うん。雨も、悪くないな。
男って面倒くさいなぁ。
よくプロポーズのシーンなんかで、「僕が必ず幸せにします!」とか言うけど、多分男が女に幸せにしてもらうんだろうなって思う。
その考え方に至ったのは、今回の話がきっかけだな。
これだけではっきりわかった訳じゃないけど、ここから少しずつ考えるようになった。
それに、考えは言わないと伝わらないんだと思った。だから、我慢し過ぎて相手の気持ちを考えられなくなる前に、もっと言えば言葉を選べるうちにちゃんと話し合いをした方がいいんだよなぁ。
俺達は、今回のことをきっかけによく話し合うようになって、今では大きなケンカはほとんどなくなった。
本心を言うことは、すごく大事だ。良いことも、悪いことも。
今回の話は、俺達が少し大人になるきっかけとなった大事な時期として、語らせてもらうことにしました。
前半はかなり険悪だけど、今となってはいい思い出だよ!
それにしても、あの時のさぎりの顔は可愛かったなぁ。笑
(>_<)