スティンガー 〜危険な香り〜
「おっ!もうすぐ電車来るから
そろそろ行くねー。」


佑介がそう言って立ち上がった。


楽しい時間はあっという間だった。
二人のおかげで不安な気持ちは
なくなっていた。


そして同時に寂しさを感じた。


「じゃあ昌行は麗ちゃんを
家まで送ってってねー。」


佑介の言葉に思考が停止した。


「そのつもりだ。」


昌行がそう答えると
佑介は満足気な顔をして
行ってしまった。


麗は状況が分からずに
佑介の後ろ姿を見つめていた。
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