スティンガー 〜危険な香り〜

「今頃血眼になって
お前の事探してんじゃねえの?」


伊藤は屋上のフェンスから
何処かを眺めていた。


「流石に
屋上までは探しきれないでしょお。

だってここまで行けるって
誰もしらねえしなあ。」


"誰も来ない"


何度も何度も言われ
諦めるしかないのかと思ってきた。


「なあ今
お前の頭の中をしめてるのは誰だ?」


聖は不適な笑みで麗に聞いていた。
それは"自分"だと言わんばかりに。
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