スティンガー 〜危険な香り〜
佑介がそう言うと
女の子は生気を失った表情で
帰っていった。


「……………。」


「……………。」


『…………………………。』


とてつもなく
いたたまれない空気が漂っていた。


「君も災難だったね。」


佑介は麗の方に
向きを変えてそう言った。


『………疲れた。』


今の状況を表すには
この一言で十分だと思った。


「昌行が人助けとか
珍しいことするからー。

面白くて来ちゃったよ。」
< 33 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop