スティンガー 〜危険な香り〜
『……そう言えば
横にいた人たちは…?』


「あー。ちょっと注意したら
帰って行った。」


『…ちょっと……ですか?』


3人いたのに
ちょっとの注意で良く帰ったなと
変に納得してしまった。


「んー。気にすんな。」


『ッ!』


不意に笑った顔が
とても綺麗に映って脳裏に焼き付いた。


昌行に会ってから麗の心臓は
先ほどとは比べ物にならないくらい
早く動いていた。


何を話すわけでもなく
二人の間に沈黙が走っていた。


暫くすると
麗が乗る電車が到着した。


それに乗り込んだ麗を昌行は見送り
何処かへ行ってしまった。
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