スティンガー 〜危険な香り〜
景色からガラスに反射している
自分の姿に視点を合わせると
前の駅で乗ってきたサラリーマンに
囲まれていることに気がついた。


そして真後ろにいる人の
荒い息づかいが嫌でも聞こえてきた。


『…………ッ!』


一気に恐怖心が身体中を駆け巡った。


真後ろ以外の人は
周りから見えないように囲んでいた。


降りる駅までまだ距離があるし
満員だから簡単には
移動することも出来なかった。


こういう状況に遭遇したことが
今までなかったので
どう対処して良いのか分からず
ただただ恐怖だった。
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