スティンガー 〜危険な香り〜
「……どうして
いつも駅にいるんですか?」


麗が質問してきた。


『ああ…連れのバイト先が近いから
時間見計らって冷やかしに。』


「プッ!かわいそう」


あっ…笑った。


それがもっと見たくて
どうでもいい話をずっとしていた。


時折見せる笑顔。
下らない話に相槌をうったり
自分の意見をはっきり言ったり。


麗の言葉ひとつひとつが嬉しかった。


今まで
いろんな女と付き合ってきたけど
一緒にいて心地いいって
感じた事は一度もなった。


こんな時間がもっと続けばいいと
柄にもなく思っていた。
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