スティンガー 〜危険な香り〜
「さすが生徒会。」


淳宏は放送を聞いて
ほっと胸を撫で下ろした。


「あっくん!麗任せた!
テストとか最悪なんだけど!」


郁美は焦ったようすで席に戻り
机に教科書を出していた。


クラスメイトも
慌てて自分の席にもどり勉強を始めた。


「あいつら慌てすぎだろ。」


淳宏は余裕な表情をしていた。


『……もう嫌だ。帰りたい。』


意を決して登校してきたのに
こんなに騒ぎになるとは
思っても居なかった麗は
今にも泣き出しそうな顔をしていた。
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