スティンガー 〜危険な香り〜
「…麗。」


淳宏の心配する声が聞こえたけど
机に顔を埋めた。


「ほら席に着けよ!」


担任が教室に入って来たけれど
起きる気力もなくなっていた。


「先生。麗が体調悪いので
保健室に連れていきます。」


淳宏がそう言って
麗の背中に手を置いた。


『えっ!』


「おおそうか。頼む。」


驚いて顔を上げると
淳宏に手を引かれて教室を後にした。
< 92 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop