悪魔の鬼ごっこ
何を笑ってんだ?と思って睨みつけるように、浮気女を見つめれば、その視線と絡み合う。
それは勝ち誇ったように細められていた。
「彼女しゃんがぁ、そんなんだからゆうくんに相手にされないんだよぉ?誰でも暴力彼女しゃんは嫌だもんねぇ」
「あ?」
彼女"しゃん"も気になるけど、今はそれどころじゃない。
コイツ、
「それにぃ、ゆうくんも言ってたよぉん?メスゴリラって」
完全に私をバカにしている。
「ていうかメスゴリラって言ってんの、私のこと」
「い、いや、それは言葉のあやデス」
否定しないところがむかつくが、まぁいい。
今のむかつく優先度は浮気女の方が上だ。