陽だまり笑顔の君に


大まかな説明を受け
台本を手渡され



来週までに内容の
ある程度を覚えて
くるように言われた。



来週には少しずつ
レコーディングを始めるから
と言って嬉しそうに笑っていた
俊くんの顔を思い出すーーーーー。



いったい2人は彼のなにを
心配していたのだろうか…



いいや…



首をふるふると振って
思考を閉ざす



どちらにせよ私には関係ない話だ。



「首なんか振ってどうしたの?」



隣で無邪気に笑いかけてくる俊くん
駅前で優亜カップルと別れ
帰る方向が同じな私たち2人は
必然的に一緒に帰っている



「いいえ、別になんでもない。それより俊くんさっきのはどういうこと?」



電車に揺られ
隣に座る彼を見やる



「何がー?」



おちゃらけたように言う彼に
またもやイライラが募る



私で遊んでいるのーーーーー?

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