陽だまり笑顔の君に


「何がって、片想いがどうとかの話」



もうすぐ私たちが降りる駅だ
けれど長い間沈黙が続く


なんなの?早く言いなさいよ



けれど彼が口を開くことなく
目的の駅についてしまったーーー。



「はぁ、降りるわよ」



ため息と共に立ち上がり
一歩踏み出したその時



ガシッと腕を掴まれた。



「降りないの?」



「このままちょっと付き合ってよ」



そう言って私を引き寄せ
再び隣に座らせる



なんだか様子がおかしい?
私は結局また文句を言えず
静かに彼の言葉に従ったーーーーー。


ーーーーーーーーーーーーー



ずいぶん遠くまできた。



電車を降りて駅を出る
しばらく歩くとそこは



青い海原が広がっているーーーーー。
< 23 / 70 >

この作品をシェア

pagetop