陽だまり笑顔の君に
「さっきもさ、そうやって泣いてたよね」
「へ?」
いきなり訳の分からないことを言われ
キョトンとする…さっきっていつ?
「俺と、内倉と紀田で話してたとき。」
「え?私あの時…泣いてないけど」
私の記憶では泣いた覚えなど
全くもってない。
「泣いてたよ…心が。俺には分かったよ。あぁ、この人はほんとに夏海とは違うんだって。泣きたい気持ちを隠して苦しんでしまう人なんだって…それが1番決定的な瞬間だった…だからついあんなこと」
今更、照れくさそうに笑う
この人は本当にエスパーなのかもしれない。
きっと隠し事をしてもすぐバレて
しまいそうなほど私の心に気づいてる。
きっと私にも過去になにかあったと
気づいているのかもしれない
でも聞かないでくれている。
「って、たった数日なのにおかしいよね、こんなの…迷惑だよな」
アハハと笑う俊くん
でも掴んだ肩は離さない
心なしか震えているように感じる
あぁ、この人は本気なんだーーー
そう思ったら首を横に振っていた
「迷惑なんかじゃない…凄く嬉しい」
照れくさくて顔が火照る
そんな私を見て俊くんも
頬を赤く染める
「ねぇ、キスしていい?嫌なら拒んでいいから。」
そう言うやいなや
返事も待たず
私の唇に俊くんの
唇が重なるーーーーー。
拒めるわけないよ…
俊くんはズルいな。