陽だまり笑顔の君に


唇が離れて再び私を見る



「改めて言わせて…菜々」



突然の呼び捨てに
さらに胸が高鳴る



「君が好きだ。」



真っ直ぐな瞳。
私は…この人を信じてもいい?
お兄ちゃんを忘れられる?
でもなんかそれじゃ利用してるみたい…



じゃなくて私も



お兄ちゃんとか関係なく
羽麻 俊という1人の男の人を知りたい。



「好きとか…まだよくわからないけど…でも貴方なら信じてみてもいいと思った。」




「今はわからなくてもいい。だから俺と付き合えよ」



突然、陽だまりのような笑顔で
でも今までとは違う口調になる



きっとこれが本当の俊くん。



「はい。」



涙目涙声でニコッとほほ笑む



「あー、もー!反則!可愛すぎだろ」



そうやって照れ隠しするかのように
頭をポリポリと掻く



1つ貴方の事を知れた。



頭を掻くのは照れた時にする
俊くんの癖だねーーー。




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