陽だまり笑顔の君に



でも、俊くんはそんな私に
暖かい陽だまり笑顔で
たくさんの光と希望をくれる


優亜に酷いこと言ってしまった日
俊くんの言葉で我に返った


多分……私は今でも兄が好きなんじゃなくて
私のせいで兄の人生を狂わせてしまった
ことに対する罪悪感でいっぱいなんだと……。



もちろん、その罪悪感は今でも
消えた訳ではないけど


そう思ったら自然と
落ち着きを取り戻した。



そこから、芝居も上手く出来たし
あんだけ躊躇われた兄への連絡も
普通に出来るようになった。



「菜々?どした?マジで怒った?」



急に不安な顔して覗きこんでくる俊くん。
本当、ドSなのか優しいのかどっちなのよ……
いや、うん……どっちも紛れもなく俊くんだね



「怒ってない、今度はあっち行きましょ」


「じゃ、急に黙んな!びっくりすんだろ」



心底安心したのか安堵のため息を漏らす
俊くんに私はクスッと笑う



今日1日ずっと……俊くんが可愛くて
愛しくて仕方ない……。



ずっと、このまま幸せが続けばいいのにな



ふと、太陽の日差しを見つめながら
そんな事を願ってしまった。



だけどやっぱり神様は
私を許してはくれなかったーーーーーーー。
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