陽だまり笑顔の君に
「うん、本当に……何から何までありがとう。」
感謝なんて2文字じゃ本当足りない
出会ってから数ヶ月にして
やっと本当の友達になった気がする。
しかも……優亜は初めての
私の大切な友人だ。
「へへ、2人してサボっちゃったねー」
「ごめんなさい、巻き込んでしまって」
「もーう、謝んないでよ!あっ、ねえ!今度の実演テストの練習しようよ」
「ふふっ、いいわね。そうしましょうか」
2人で他愛もない会話をしながら
くだらないことで笑い合う。
そんな時間が楽しくて
気づけばいつの間にか
外は暗くなっていた。
「じゃあ、私は裕也が迎えに来てるから」
玄関先で靴を履きながら
綺麗なショートヘアを
フワッと耳にかける優亜
「うん、気をつけて帰ってね」
「裕也、意外と安全運転だから」
「ふふ、それは本当意外ね」
「じゃ、また明日!学校でね!!」
帰る優亜に手を振って
ドアを閉める
いい加減前を向かなきゃ
今ここから私の人生が動き出す。
あの時止まったままの歯車を
もう一度かみ合わせるの……。
まずは、俊くんに連絡しなきゃ
そう思って電話をしようとしたとき
ピンポーンとインターホンが鳴る
ドアスコープで外を確認すると
今まさに、連絡しようとしていた
俊くんが目の前にいて
ガチャ
勢いよくドアを開けたーーー。
「俊くん!!」
「うおっ」
あまりにも勢いよく開けすぎたのか
俊くんは驚いて数歩後ろに下がる……。