陽だまり笑顔の君に
呪縛と執着心
*呪縛と執着心*
*俊side*
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自分でも本当びっくりするくらい
菜々のことが好きでしょうがないんだな……
隣でスヤスヤと
小さな寝息を立てて寝ている
菜々の綺麗で長い黒髪を撫でる。
3ヶ月記念日のあの日
那桜さんの口から出た言葉で
それは確信に変わった
その瞬間に生まれる
なんとも言えない嫉妬心
薄々そうなんじゃないかとは
思っていた為か特に驚くこともなく
ましてや……それを気持ち悪いなんて
一切思わなかったーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー狡い。羨ましい。
それだけが自分の中で渦巻く。
菜々の中で自分より圧倒的に
那桜さんの存在が大きいことは
一目瞭然で……だから
菜々の過去を聞いたとき
菜々が本気の言葉で
俺のことを好きと
言ってくれたのが
死ぬほど嬉しくて
もう理性なんてとっくに
無くしてたーーーーーーーー。
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「んん……」
しばらく菜々の髪を撫でてると
小さな声を漏らして静かに目を開ける
「あ、起きた。菜々はよ」
「……ん、俊くんおはよう」
ふわぁと欠伸をして
まだ眠そうな目を擦ると
菜々は俺にぎゅっと抱きつく
その仕草にキュンとする。
本当の意味で思いが
通じあったからなのか
昨日からめちゃくちゃ
甘えてきてくれて……
実はこんなに甘えん坊とか
本当可愛すぎて無理なんだけど?
「ってゆーか……いつまで敬称つきで呼ぶの?」
「ん……確かに。えっと……じゃあ、、俊?」
抱きついたまま顔だけ上げると
欠伸をしたせいか目尻に涙が溜まっていて
その顔で上目遣いで首かしげるのは
マジで反則すぎーーーーーー。