陽だまり笑顔の君に
「ええぇええええっ!?高校の同級生!?」
優亜からの話を聞いて
驚きのあまり叫んでしまう
学校帰りのファミレスで
大声で叫んだもんだから
周りの人が何事かと
こちらを見る
「菜々!声大きい!」
「あ、ごめん…つい。それにしても凄い巡り合わせね。あなたたちの世界って広いようで狭いわね」
ほんと…凄い。
私に関わる人間が
優亜関係の人達ばかりで
地元にいたとき…
お兄ちゃんしか知らなかった
私とは無縁の世界だーーーーー。
お兄ちゃん以外、何もいらなかったから
これといって友達もいなかったし
あの街の知り合いはここにはいない。
私の前でアハハと笑う優亜
紀田さんはいつもと変わらない
穏やかな表情をしている
「でも、まさか羽麻くんが菜々と同じアパートに住んでるなんて思わなかった!しかも隣人!」
「驚きだな。あいつ家出でもしたのか?」
「さぁ…そこまでは私にも。」
紀田さんの発言に私は
首を振って答える
というかあの変人のことを
知りたいとすら思わない。