【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 レオンは、寝室に戻ってキャロルを寝台に座らせると、奥まった位置にあるテーブルに手を伸ばした。
 つかんだものを背に隠し、キャロルの前にひざまずく。

「君から俺の寝室に来てくれるなんて、夢のような夜だ――」

 背中に回していた手が、すっと差し出される。
 握られていたのは、白い薔薇だった。

「――受け取ってほしい」

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