【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 レオンを悲しませてしまった。
 キャロルは、慌てて彼の首元に抱きつく。

「違うのです! レオン様のお気持ちを疑っているわけではありません。レオン様は、わたくしを大切にしてくださいました。まるでお姫様のように扱ってくださいました。わたくしは、これまでの分の恩返しをしたいだけなのです!」

 キャロルが、レオンの好きな人を探しているのは、レオンの幸せを願うからだ。
 彼が愛し愛される人生を送るために、必要な相手が、自分ではないと知ってしまったからなのだ。

 レオンに選ばれなかったのは切ない。
 でも、切ない気持ちは見ないと、決めたのだ。

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