【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
「最初にご挨拶した方々とは別に、ですか?」
「少し遅れての到着らしくて、挨拶できなかったんだ」
「承知しました。ダンスが終わりましたらご紹介くださいませ」

 演奏は終わった。巻きおこる拍手に、大きな身振りでお辞儀をして脇にはける。
 今度は、招待客が踊る番である。

 壇上にいる国王と王妃に、七夜目の儀式が無事にすんだと報告すると、素晴らしかったと褒めてもらえた。とくに王妃は、キャロルをべた褒めだった。

「こんなに愛らしいご令嬢と踊れるなんて。レオン、貴方はとっても幸せ者よ。例のゲストが到着したそうだから、ぜひ会わせてあげなさいな」
「そのつもりです。行こうか、キャロル」
「はい」

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