【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
「んんん? その行動のどこに、お前への好意があるんだ?」

 さらに首をひねるセバスティアンに、レオンは悠然と微笑む。

「キャロルはね、肝心の俺には聞かないんだ。『貴方が本当に好きな人は、どこの誰なの?』って」

 レオンの本当に好きな人は、レオンに尋ねれば一発で分かる。
 それなのに、キャロルは一度も問いかけて来たことはない。
 その理由は。

「俺の口から、俺が好きな人の名前なんか聞きたくないんだよ、キャロルは。あんなに心優しい女の子が、いもしない恋敵に嫉妬してるんだ。可愛いよね」

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