【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
思わぬところで命の恩人に再会できた。キャロルは、巡り合わせに感謝しながら、シスターの前に膝をついて両手を組み合わせた。
「わたくしのために祈りを捧げてくださり、ありがとうございました。おかげさまで、この通り健康に暮らしております」
「私のおかげなどではありません。シスターとして、ここで祈りを捧げるつとめをしたに過ぎませんから。神が聞き届けたのは、かの人の祈りの方でございましょう」
「かの人、とは?」
「レオン王太子殿下でございます」
「え……」
目を丸くするキャロルに、シスターは顔の皺を深めて、柔らかく微笑んだ。
「わたくしのために祈りを捧げてくださり、ありがとうございました。おかげさまで、この通り健康に暮らしております」
「私のおかげなどではありません。シスターとして、ここで祈りを捧げるつとめをしたに過ぎませんから。神が聞き届けたのは、かの人の祈りの方でございましょう」
「かの人、とは?」
「レオン王太子殿下でございます」
「え……」
目を丸くするキャロルに、シスターは顔の皺を深めて、柔らかく微笑んだ。