【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 座りこむキャロルは、ほぼシルエットだ。
 だが、その頭上に、ぼんやりと数字らしきものが浮かんでいる。

 キャロルは、ぐぐっと前のめりになって目を凝らす。

「わたくしの『好き』の数字は……」

 そのとき、大鏡がぐらっと傾いだ。壁が崩落するように、床にすわるキャロル目がけて倒れ込んでくる。
 逃げるどころか、ぽかんと見上げることしかできない。

「キャロル!!」

 間一髪で、滑り込んできたレオンに抱え上げられ、そのまま隠し通路の入り口に落ちた。
 ガシャーーーン! と凄まじい音が響いて、天井からパラパラと壁材クズが降ってくる。

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