【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 元気に言い争う兄妹を眺めていたレオンは、ピンときた。

「それがセバスティアンの例の数字なんだね。キャロル」
「はい! お兄様がこうなので、シザーリオ公爵家は危機なのです!!!」
「心配しないで。いざとなったら、俺から名門のご令嬢を紹介するから。セバスティアンは愛情深い男だよ。三ケタだけど」

 自分抜きで話を進められて、セバスティアンはカンカンだ。

「三ケタ三ケタって何の話だ!!! いい加減、教えろーーーーー!!!!!」
「お兄様もお知りになりたいのですか?」

 キャロルは、レオンをうかがった。
 彼は、口元に一指し指を立てて、しーっと合図している。
 レオンが望むなら、キャロルの口は、岩よりも重たくなる。

「内緒です! なぜなら、その方が、レオン様が楽しそうだからですわ」
< 272 / 367 >

この作品をシェア

pagetop