【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
(キャロルが王家に嫁ぐまでは、いっさいの縁談を断っておくのが妹を守る唯一の方法だと、セバスティアンは分かっている)
セバスティアンは、どんな美女を見ても心を揺らさない。そんな彼を冷たいと悪評立てる貴族もいるが、レオンは彼ほど家族思いの男を知らない。
だから、信用している。レオンがキャロルの婚約者であるかぎり、セバスティアンはレオンにとって心強い友だ。
「セバスティアンは彼なりに、自分の結婚について考えているようだよ。近々、シザーリオ公爵家に新しい家族を迎えたいと言っていたから、本人に聞いてみたら?」
「はい。わたくし、おうちに帰りますわ。相談に乗っていただいてありがとうございました、レオン様。ごきげんよう!」
お転婆にスカートをたくし上げて走って行くキャロルに、レオンは手を振った。
蝶を鼻先にとめていたパトリックは、片目をあけて主の幸せそうな顔を見つめたのだった。
セバスティアンは、どんな美女を見ても心を揺らさない。そんな彼を冷たいと悪評立てる貴族もいるが、レオンは彼ほど家族思いの男を知らない。
だから、信用している。レオンがキャロルの婚約者であるかぎり、セバスティアンはレオンにとって心強い友だ。
「セバスティアンは彼なりに、自分の結婚について考えているようだよ。近々、シザーリオ公爵家に新しい家族を迎えたいと言っていたから、本人に聞いてみたら?」
「はい。わたくし、おうちに帰りますわ。相談に乗っていただいてありがとうございました、レオン様。ごきげんよう!」
お転婆にスカートをたくし上げて走って行くキャロルに、レオンは手を振った。
蝶を鼻先にとめていたパトリックは、片目をあけて主の幸せそうな顔を見つめたのだった。