【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
SS③ 理想の新婚生活
無事にキャロルは十二本目の薔薇を受け取った。
十二夜目に行われる結婚式はあげていない。結婚指輪も交換していない。
けれど、たしかに結婚した二人を、シザーリオ公爵家の奉公人たちは心から喜んで朝までお祝いした。
「……まったく。たかが結婚で騒ぎすぎだ」
誰より泣いていたセバスティアンは、祝い疲れた使用人たちに一日の休暇を与えて、一人で屋敷のゴミを拾い集めていた。
あちらこちらでクラッカーを鳴らしたせいで、紙吹雪が飛び散っている。
食堂のテーブルを拭いていると、寝起きのレオンが現われた。
顔を洗ったばかりのようで、前髪がしっとりと濡れている。指の中途半端な位置には、キャロルに嵌められた指輪があり、ふしぎな色合いに光っていた。
十二夜目に行われる結婚式はあげていない。結婚指輪も交換していない。
けれど、たしかに結婚した二人を、シザーリオ公爵家の奉公人たちは心から喜んで朝までお祝いした。
「……まったく。たかが結婚で騒ぎすぎだ」
誰より泣いていたセバスティアンは、祝い疲れた使用人たちに一日の休暇を与えて、一人で屋敷のゴミを拾い集めていた。
あちらこちらでクラッカーを鳴らしたせいで、紙吹雪が飛び散っている。
食堂のテーブルを拭いていると、寝起きのレオンが現われた。
顔を洗ったばかりのようで、前髪がしっとりと濡れている。指の中途半端な位置には、キャロルに嵌められた指輪があり、ふしぎな色合いに光っていた。