【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 自分の妻になったキャロルに、手ずから淹れた紅茶をのませ、午前中に着るドレスを選び、肌に香油をすべらせて着替えさせ、靴をはかせて朝食の席へエスコートする。
 可愛い顔を見ながら食事をとって、仕事に向かう際には頬にキスをして送り出してもらうのが、レオンの思い描いてきた新婚生活だった。

 さっそく妄想を実現しようとするレオンを、セバスティアンは真顔で止めた。

「従者じみた行動はつつしめ。王太子としての威厳が損なわれる」
「俺は威厳なんてものはいらないよ。それより、キャロルといちゃいちゃしたい。そっちの方が500倍ぐらい大事」
「本音をダダ漏れさせるな。せめて式をあげて、城で新婚生活をはじめるまでは待て。目の前でそんな風にいちゃつかれたら、こっちの頭が破壊される」
「キャロルは喜んでくれると思うんだけど……」

 レオンの素晴らしい新婚生活(理想図)には続きがある。

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