【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
「おはようございます、レオン様。セバスお兄様」
「おはようキャロル。着替えてきたんだね」
「ええ。お昼前にタリアが部屋にきて、支度を手伝ってくれましたの」

 くるりと一回転するキャロルは、チェック柄のデイドレスを身にまとっている。髪はきれいに巻かれ、肌には真珠の粉をはたいて口紅も差していた。

 寝起き姿を見たかったな……いや、新婚生活に入ったら一緒に眠るんだから、いくらでも見られるか……。
 残念そうなレオンは、ふと思った。

 キャロルにも、こんな新婚生活を送りたいという理想があるのだろうか。

「王太子と王太子妃に朝食の準備はさせられない。適当に持ってくるから、ここで待っていろ」

 セバスティアンが厨房にいってしまったので、レオンはとなりの椅子を引いてキャロルを座らせた。

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