【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
「エイルティーク王国の薔薇にかけて、あなたに一夜目の『感謝』を捧げます」

 結婚式典である『十二夜』は、十二日連続してエイルティーク王国の国花である薔薇を一輪ずつ、新郎から新婦へと渡していく儀式だ。
 十二本の薔薇にはそれぞれ、感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠の念が込められている。
 一輪ずつ渡すことで、日ごとにこれら全てを誓っていくのである。

 結婚を受け入れる場合、十二夜目に渡された薔薇を、新郎の胸に挿し返す。
 受け入れない場合は、渡された薔薇を全て捨てる。
 つまり新婦には、十二日の間、熟考する時間が与えられるのだ。

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