【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
「――――扉が開かない?」

 レオンは執務室で報告を受けた。今日はスケジュールにない朝駆けをしたので、山積みになった書類を悪戦苦闘しながら片づけているところだった。
 顔色悪く進言するのは、キャロルの世話を頼んである侍女長だ。

「はい……。昼食の際には私が代表で鍵を開け、キャロル様がお食事をお取りになるのを見届けたのちに、空いた食器を下げてまた鍵をかけました。午後のお茶をお届けしたときには、殿下のご命令通り、接着剤で止めていたガラスに頑丈な鍵を取りつける技師を入れました」

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