赤い赤いお洋服《短》



するとそこには
あの夢に出てきた女の子が
立っていた……




「きゃ………な……何?」




まさか夢でててきた子が
くるなんて……




なんなの……これも夢…?




『お姉ちゃん…私のお母さんの
お洋服返して……』




女の子は私の洋服を掴んで
言った




「……え?な…に言ってるの?
これは……私の服だよ……」




なんだか恐くなった私は
早く女の子に帰ってもらおうと
必死追いやった……




『…それは………
お母さんの赤い赤いお洋服…』




「え?赤い?この服は
赤なんかじゃ………」




そう言って自分の服を
みた途端言葉を失った……




「イヤ―――――ッ」




なんと私の着ていた洋服が
赤に染まっていた……




「な……んなの……これ…」




恐くて恐くて私は涙目に
なりながらその女の子に
尋ねた………




『お母さんの……服……
赤い赤いお洋服……』




お母さんの服??




なんで私がこの子のお母さんの
服なんか…………




とにかく恐くてその服を
脱ごうとすると




手にベっとりと赤黒い物
がついた……




「キャッ!……なに…これ…」




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