円城寺家のイケメン探偵 ~脅迫状に込められた思い~
私にはめちゃくちゃ攻撃的な亜矢奈さんだけど、それは昔からで…


初音ちゃんと同じように、どんな言葉にももう慣れすぎて笑って流せるようになった。


『紬さん~またいらっしゃってるのね~家柄が違うのに円城寺家の敷居をまたぐなんて図々しいわね~』


いつもに増してキツい。


『亜矢奈さん。今日のドレス素敵』


でも…


あえて挑発には乗らない。


昔はいちいち「カチン」ときてたけど…


疲れるだけってわかったから。


『お父様からのプレゼントですわ。円城寺家のバースデーパーティならこれを着ていきなさいって』


さすがお金持ちだ。


院瀬見家は、円城寺家ほどではないけどかなりの資産家みたいだし。


本当に…


私だけが普通の暮らしをしてる…一般庶民。


『凛音様の助手かなんだか知りませんが、由緒正しい円城寺家のご子息と結婚するのは、この院瀬見 亜矢奈ですから』
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