円城寺家のイケメン探偵 ~脅迫状に込められた思い~
『私のことも亜矢奈と呼んで下さい。私はいつか凛音様の「妻」になるんですから』


かなりの大胆発言。


「妻」になるなんて…そんなこと平気で言うからヒヤヒヤする。


凛音が…


いつか亜矢奈さんに洗脳されないか心配になる。


『いつも言うけど、院瀬見と結婚の約束をした覚えはないよ。親同士仲がいいし、まあ…君とは縁があるとは思ってるけどね』


縁がある…って…


それなら私と凛音の方がずっと「縁」が深いよ。


だって…


私達は、小学生の頃から一緒にいるんだから。


私が初めて凛音を見たのは、お互いが通う近所の大きな図書館だった。


「王子様」がいる!


って…本気で思ってしまった。


子ども心にドキドキして、わざと横に座ったり、ただ見てるだけで嬉しかった。


そのうち、ずっと観察してると気づいた。


凛音が読む本は、ほとんど「探偵小説」だってこと。
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