円城寺家のイケメン探偵 ～脅迫状に込められた思い～

『赤田さん。では、依頼内容を聞かせてくれるかな？』


『あ、は、はい』


まだ緊張が解けてない赤田さん。


『大丈夫。落ち着いてゆっくりと話してね』


私が、笑顔で声をかけた。


『ありがとうございます。実は…あと2週間後に優愛高校の文化祭があるんです。私達、演劇部もミステリーの劇を披露することになってて…』


『ミステリーを？』


興味津々に凛音が聞いた。


『はい。1日目には殺人事件が起こる様子を演じ、そして、2日目には犯人が誰かを演じます。皆さんには、1日目の舞台を観て犯人が誰かを推理して頂く…という趣旨です』


『なるほど…素晴らしいね。僕もぜひ観てみたい』


凛音に同じく、私も観てみたいと素直に思った。


『高校生が考える謎です。謎解き自体はそんなに難しいものではありません。でも…その練習中に…こんな物が送られてきたんです』