円城寺家のイケメン探偵 ~脅迫状に込められた思い~
おじいちゃんにも昔から同じ力があったらしく…


初めて知った事実にすごく驚いた。


おじいちゃんの力はあまりにすごくて「見たくない、知りたくないこと」まで全て見えたり聞こえたりしてたらしい。


それがずっと大人になるまで続いて、本当に大変だったって…


だんだんコントロールが出来るようになって、高齢になった今はほとんど何も「見えないし聞こえない」らしいけど…


そんなことになったら、私は…


きっとおかしくなってしまうと思った。


私の力は…


正直、全然たいしたことなくて…


見えたり見えなかったり、聞こえたり聞こえなかったり…


わかったりわからなかったり…


かなり曖昧。


まだまだ全然コントロールも出来ないし。


だけど、おじいちゃんの苦労を思えば、これくらいで良かったのかも知れないと…


今は、すごく思う。


ちなみに、この力は両親には無い。


だから、ずっと私とおじいちゃんの2人だけの秘密だった。
< 35 / 103 >

この作品をシェア

pagetop