円城寺家のイケメン探偵 ～脅迫状に込められた思い～

本当に…


みんなにはとても良くしてもらって、感謝してもしきれない。


今夜のメインは、良子さん特製の美味しいビーフシチュー。


じっくりと時間をかけてとっても柔らかく煮込まれたお肉が堪らなくて、私の大好物だ。


それだけじゃなく、円城寺家おかかえのシェフが作る料理もたくさんあって、本当に大満足でお腹いっぱいになった。


幸せ気分で温かい紅茶に口をつけた時、凛音のスマホが鳴った。


どうやら赤田さんからのようだった。


『えっ！先生が！？』


驚いたようにそう言ってから、しばらく話して、凛音は電話を切った。


『紬。大変だ…』


冷静な凛音らしくない声。


『どうしたの？何があったの？』


本当は聞きたいけど、半分は聞きたくない…そんな心境だった。


『演技部の佐々木先生が…階段から落ちて怪我をしたって』


えっ！


嘘だ…


『佐々木先生が？本当に？それっていつのこと？』


思わず質問攻めにしてしまった。