円城寺家のイケメン探偵 ~脅迫状に込められた思い~
『もちろんです。私はその花言葉が大好きですから』


『その花言葉は?』


みんなの視線が良子さんに注がれる。


『「大切な思い出」それに「勇気」です』


良子さんがそう言ったその時、凛音は机に手をついて立ち上がった。


『良子さん、それ、間違いない?』


『凛音様、間違いありませんよ。私は、まだまだボケてませんからね』


『凛音、どうしたの?何かわかったの?』


私は、ドキドキしながら聞いた。


『昨日、演劇部に行った時に見せてもらった台本』


『あ、うん。見たよね』


『脚本のところに数名名前があった。もちろん、脚本制作に携わった佐々木先生の名前もね。』


『あっ!!』


私と初音ちゃんが口を揃えた。


『佐々木先生の名前…「佐々木 勇気」です』


初音ちゃんが、怖々と言った。


『そんな…ということは?もしかして…』


柊音君が、驚いた顔で聞く。
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